
2021年 9月 16日、Kindle限定で『昭和58年の宇宙移民』をリリースしました。価格は、250円です。
あらすじ
アマチュアギタリストで市役所務めの古澤幹夫は、地磁気が消失しかけた滅亡寸前の地球から、ヤクザの情婦の中江亜実を連れて宇宙移民へと旅立ちます。亜実のおなかの中にはヤクザの子があり、人工睡眠を経て移民先の星についたら出産となる予定でいますが、宇宙船はトラブルに見舞われ人工睡眠は中断されてしまいます。果たして、幹夫と亜実はどうなってしまうのか!?
内容
ページ数は単行本換算でおおよそ290ページほどになります(読み終えるのにおよそ4時間半ほどかかります)。ジ 文字数は18万文字弱(同時収録した短編を含みます)、単行本換算(ページあたり18行40文字)で370ページ、読了に5~6時間かかります。
世界観はレトロですが、ジャンルはSFです。本編のほかに、地球に残った主人公の元カノをフィーチャーした短編を収録しています。こちらの短編は当サイトにも全文掲載していますので、こちらを読んでから購入を判断されてもよいかもしれません。これを読んだ場合と読まない場合とでは、主人公に対する印象が少し変わりますが、どちらを先にすべきという決まりはありません。本編から順に読まれたい場合、《さよならおやすみノベルズ》のサイトには、本編のためし読みコーナーも用意していますので、そちらもご参照ください。
みどころ
本作には、複数の主人公が登場しますが、全員同じ古澤幹夫です。ただしこれは、『どれが本当の古澤幹夫だろう』『なぜ複数存在するのだろう』といった謎解きを楽しむ部類のものではなく、SF的な設定や明確な辻褄はありません。いろんな切り口から見せたひとつの時代、ひとりのヒロインの物語としてお楽しみください。
エロやグロに関する注意
作風は、冒頭は静かな写実主義的な表現で始まりますが、やがて主人公がさまざまな漫画家に出会うと、そのひと 内容には、宇宙船が事故に合う、主人公がヤクザと銃撃戦をする、などのグロテスク・暴力的な場面が含まれます。ただし、グロテスクや暴力が中心の描写ではありませんので、全体に占める分量は限られます。また、エロティックな場面に関しては直接的な描写はありませんが、婉曲的な表現を用いた描写が多数散りばめられています。直接の描写ではないため、小学生が読んでも意味は伝わらないものとなっていますが、推奨年齢は高校生以上とさせていただきます。また、婉曲表現はエロに限らず、一部の表現は薬物等を暗喩したように捉えられるなど、解釈次第で意味が変わる部分があります。時代的にヒッピー的・あるいは渡世人的なひとも登場しますが、その文化を揶揄・否定はしていませんし、逆にそういったひとたちが築いてきた負の側面を肯定したものにもなっていません。それらのコンプライアンス部分に関しては安心して読める内容を目指しています。
その他、コンプライアンス上の注意
コンプライアンスに関しては主人公、ヒロイン、主人公の敵役、主人公の元彼女、などの中心となる登場人物には恋愛観的にややルーズな面があります。それも含めて時代性、人間性を描くのが作品のテーマでもあるのですが、このためにやや思い入れが難しいと感じるひともいると思います。そのあたりの不安がある方は、《さよならおやすみノベルズ》サイト内のためし読み、あるいは特別編をご参照ください。