
第 3 回
勇!! なるかな(1)
モナカ
『勇!! なるかな』、読了ありがとうございまーす!
サクラ
にゃーでぃおコメンタリィシリーズ第3弾は、『勇!! なるかな』で~す!
モナカ
いやー、難関のクイズまで突破してたどり着いていただいて、感謝感激であります!
ジギィ
いや今回のは、1文字も読んでなくても解けるってウワサもあるけどね!
モナカ
まあ、ぶっちゃけ、本編読みたくないけどここは読みたいってひとがいたら、そっちのほうが貴重かもしれない、と。
サクラ
とー、そんなわけでー、今回は執筆担当モナカちゃんと、広報担当のわたし、サクラ、それから企画担当のジギィちゃんを中心に語っていきまーす。
ジギィ
はーい、ジギィでーす。挨拶遅れたけど、初登場でーす。よろしくおねがいしまーす。
サクラ
あーんど、校閲担当はいつものナナちゃ~ん!
ナナ
校閲のナナでーす。今回も校閲漏れじゃんじゃん見つけまーす。
モナカ
あ、いや、それってどうなの……。
サクラ
そして、忘れっぽいモナカちゃんのアシスタント役にシロちゃん!
シロ
リソース担当のシロです。今回は私がこのノベルにまつわるデータを紹介しまーす。
ジギィ
データって言うと……?
シロ
たとえば、こんな感じ!
ジギィ
なるほど! わかりやすいね!
サクラ
と、そんな感じで、今日もお手盛り大旋風でお送りいたしますー。
モナカ
おーてーもーりー! だい! せん! ぷー!
ジギィ
今回はボクが主に聞き手で、執筆のモナカと広報のサクラが答える感じになるんじゃないかな?
サクラ
それじゃあ、はじめちゃいましょう! まずは序章から~
ジギィ
じゃあさっそく。序章にマンガ家の台詞が出てくるじゃない? あれってやっぱり島田巽先生の言葉ってこと?
モナカ
まあ、そうなるかな。あんまり深く考えてないけど。
サクラ
でも、あの人なら言いそう。よくわかんないけど。
モナカ
この序章、あとで付け足したんだよね。本編読んでて、なーんか主人公の勇の目的がわかんないなーと思って。
ジギィ
ま、序章読んでもよくわかんないけどね。
サクラ
ああ、でも、『主人公は漫画家を目指してます!』くらいは伝わるよ。
ジギィ
でも、それだったら、
これは、後に漫画家として一斉を風靡する樺島勇の、高校生時代の物語である!
でよくない? 1行ですむよ。
モナカ
そうですね。
サクラ
いきなり暗くならないの!
ジギィ
むべなるかな、だよ。冒頭から暗いもん、このノベル。
モナカ
いいんです! ここからどんどんテンション上げていくんで、最初は静かーに始まるの。
サクラ
ラヴェルのボレロみたいな!
モナカ
そう!
サクラ
でもその盛り上がりに欠ける導入が2万5千文字も続くけどね!
モナカ
キャッ! 言っちゃった!
ジギィ
冒頭、主人公の姓が高松から樺島に変わるけど、資料だと萩原→立野て書いてあるよね。これはどうして変えたの?
モナカ
それねー。筑後地方だと、立野と萩原は少ないから変えたんだよねー。
サクラ
そういうの、最初に調べて書き始めない?
モナカ
調べるも何も、知ってたんだけどね。なんとなく主人公が頭に浮かんだとき、立野って気がして、それで書き始めちゃった。ていうか、立野記代の話にしようと思ってた。
ジギィ
誰それ?
モナカ
ボクが好きな女子プロレスラー。
サクラ
なんでそんなとこから名前を取ってくるかな……。
モナカ
あーんど、ミミ萩原。
サクラ
聞けよ。
ジギィ
冒頭と言えば、従兄弟の樹くん、ここしか出てこないよね?
サクラ
それたぶん、書いてるうちにマンガのキャラ活躍させたほうが楽しくなって、ほったらかしたんだと思う。
モナカ
ごめいとう!
ジギィ
叔母さん、旧姓の古賀に戻したってあるけど、そういうことってできるの?
モナカ
ちょっと質問のペース、早すぎない?
ナナ
できるみたいですよ。復氏届ってのを出すだけらしいです。
モナカ
へぇ~、そうなんだ……
サクラ
だから、ちゃんと調べて書きなさいよ。
ジギィ
それにしても、なんで葬式の場面から始めようと思ったの? ペルセウスが題材だけど、別にペルセウスのお母さん、死んでないよね? なんで殺しちゃったの?
モナカ
初期のメモを見ると、お母さん最初は生きてて、第一章途中で死ぬことになってたけど、なんで葬式からスタートにしたのかまでは覚えてないや。
シロ
それではここで、初期のアイデアメモを見てみましょう。
アイデアスケッチ その1
主人公、立野勇。父が何のために存在するかわからなかったという独白から。
14歳、両親が離婚。
母方(裕美)についていき、父(真雪)を恨むようになる。
弟(樹)は父が引き取る。
親友の中野がいる。
母はスナックに勤め、昼はスーパーのレジ打ち。
17歳、貧乏生活の末、母が他界。
遺品の整理中に借用書や裁判所からの呼び出し書を見つける。
高校卒業までは父が支援してくれる。大学へ行くなら、それも面倒を見ると、父。
しかし、勇の気持ちは定まらない。
サクラ
なんか……同じようだけどちょっと違う。
ジギィ
『父が何のために存在するかわからなかったという独白から』ってことは、父親とは? みたいなテーマがあったってことだよね。
モナカ
そうそう。最初のタイトルは『ゼウスの子どもたち』だったの。
サクラ
それはええっと……どういう意味で?
モナカ
ゼウスってのは島田巽で、その教え子がオリンポス12神なの。またゼウスってのは、精神的に父親を失ったひとすべての父なんだーって感じで抽象化したかった。
ジギィ
漫画=ゼウス、漫画を読んで育ったボクらはみんなヒーロー!
モナカ
いやっほう!
サクラ
あー。それ、『昭和58年の宇宙旅行』も似た感じだったね。
ジギィ
そう聞けばわからないでもないけど、実際にそれは達成できた感じってある?
モナカ
うん。書きたいものは書けたよ。満足度高いんだよね、このノベル。
シロ
ええっと、ちなみににゃーでぃおコメンタリィは、オーディオコメンタリィみたいに、本編の流れに沿ってこの会話も進んでいきます。
サクラ
あ、そうだった。本編っていまどのあたり?
シロ
お母さんの亡霊が現れて、勇が手を伸ばすところ。
モナカ
ああ。「なんばしよると!」のとこ。
シロ
ちなみに📕のアイコン付きで表示された方言の部分をクリックすると、標準語表記に変わりま-す。戻すときはもういちどクリックしてね。
サクラ
ウェブってなんでもできて便利よね。テキスト書きの楽園だと思う。
モナカ
なんでっちゃでくるとじゃなかと!?
シロ
📕のアイコンが目印でーす。
ジギィ
僕の視線を追っても、母の棺だけ。蛍光灯のノイズが降る中、叔父の姿もなく、もちろん起き上がった母の姿もない。棺の中には、花に埋もれて母の顔が、痩せこけて、硬直した皺を寄せている。
の描写は好き。
モナカ
大江健三郎風で書きたかった。
サクラ
褒められたとたん微妙なことを言うな。
モナカ
このにゃーでぃおコメンタリィ、本編をスマホで読みながら、もう一個別のスマホで開いて読んでほしい。
サクラ
無茶言うな。
ジギィ
ていうか、まだそういうお知らせ的なことを語るフェーズなんだ?
モナカ
このノベルが、空行まで数えてだいたい3300文あるんで、それに合わせてボクらも3300台詞喋ります。
ジギィ
いや、だからそういう説明は最初に……って、3300?
モナカ
めっちゃ多いんだけど、でも、ゲームのシナリオ書いてるとすぐなんだよねー。いつの間にか書かされてるっていうか。
サクラ
いや、待って! なんか、話題が飛びすぎてわけわかんない!
モナカ
いつものことだけどね。
ジギィ
ここの勇なんだけど、血がつながってない親戚って、どうして親戚って言えるんだろう、みたいなこと言ってるけど、みんな小さい頃からそういうこと考えたりしてた?
サクラ
いや、考えたこともない。考える?
モナカ
ボクも考えたことないよ。ただ、勇は孤独というか、不安だったんじゃないかな。そういうことを考えるってことは。
ジギィ
ああ、なるほど。
シロ
そして本編の方は、おじいちゃんの語りに差し掛かってます。
サクラ
進行役までまかせちゃってごめんなさい、シロちゃん。
モナカ
このノベル、標準語で書こうか九州弁で書こうか、けっこう迷ったんだけど、この台詞、
「裕美はこの子――勇を残してくれました。裕美にしてやれんかったぶん、勇には尽くしてやらにゃいかんち言うて、京子とも話しました」
ここがどうしても標準語でしっくり来なかったんで、九州弁で行くって決心したの。
ジギィ
ちなみに標準語だと、
「裕美はこの子――勇を残してくれました。裕美にしてやれなかったぶん、勇には尽くしてやろう……尽くしてやりたいね……って、京子とも話しました」
かな?
モナカ
あ、演技変えたな、この野郎。
ジギィ
「もう、何も残ってないんです、人生に、楽しいことがもう、何も……」――祖父は言葉をつまらせながら続ける。「それでも誰かを幸せにしてやらんと、なんで生きてるのか、じぶんでもわからなくて」、マイクを持つ手は震え、息を継ぎ、幾度となくその言葉は途切れた。
サクラ
「なんでも……してやろうと……」細い喉に声を絞り出すと、そこで泣き崩れ、傾けたマイクがハウリングを起こした。そのあと僕の耳に届いたのは、居並ぶ黒い背中のすすり泣く声だけ。
モナカ
うん。いいかもしれない。標準語で書き直そうかな。
サクラ
おいおい。
シロ
ちなみにこの火葬場ですが、資料では…………と、ありますね。
(火葬場)
久留米市斎場(久留米市高良内町)
モナカ
そうそう、うちのばあちゃんも叔母も母も、みんなここやったけんね。
ジギィ
おおっと。九州弁にもどってますぜ、兄貴。
サクラ
久留米市と大川市って出てくるけど、どのくらい離れてるの?
モナカ
東京で言うと、新宿駅からディズニーランドくらい。
ジギィ
なるほど。
モナカ
イスラエルで言うと、アンマンの中心部からイスラ大学くらい。
サクラ
わかるかボケェ~ッ!
ジギィ
その情報ってどうしてるの? いちいち調べてるの?
モナカ
さっき30分かけて調べました!
ジギィ
モナカって、普段ちゃんと仕事してる?
サクラ
前回の『昭和58年の宇宙移民』でさんざん「チャットストーリーになるのが嫌」って言ってたけど、このノベルはもうちょっとセリフがあったほうがいいと思う。
モナカ
うん。でも台詞少ないのこのへんだけで、姉ちゃん訪ねてきたあたりからは増えるけどね。
ジギィ
台詞が多すぎるのって嫌なの?
モナカ
ゲームでさんざんやってるので、ノベルでは他のことやりたい。
サクラ
ま、そりゃそうか。
モナカ
油断してると台詞ばっかりになってくる。
ジギィ
でも、台詞の多い少ないとか関係なしに、面白いもの安定的にあげられるスキルのほうが求められてるのでは?
モナカ
台詞の量なんか関係なく、安定してあげるし!
ジギィ
素晴らしい心意気!
サクラ
でも、安定してるかなあ。このノベルもいろんな文体出てくるし。
モナカ
天才だからじゃないかな?
サクラ
そうかなあ。
モナカ
このノベルって、章ごとに違う文体でいろいろ書けたから楽しかったよ。
ジギィ
大江健三郎にも三島由紀夫にもなれてはいないけどね。
モナカ
そっすね。
サクラ
暗くなるなーっ!
ジギィ
たとえばさあ、
錆びた郵便受けを開けて、読みもしないチラシを掻き出して、鉄の階段に足音を擦りつけて二階へと上る。
ここ、情景描写だけじゃなく、もうちょっと心理描写絡めたほうが良いと思う。
モナカ
たとえば?
ジギィ
錆びた郵便受けを開けて、ここ数日封じられてきた息を吐き出した。読みもしないチラシ、読まれるはずだったチラシを束ね、鉄の階段に足音を擦りつけて二階へと上る。
モナカ
ケッ。
サクラ
ケッて言わないの!
※こちらのテキストは完成稿では修正いたしました。
ジギィ
モナカは、それっぽく描写したらいいと思ってるかもしんないけど、そんなのだれでもできるんだよ。その描写した景色と気持ちとがどうシンクロしているかってのを見せていかないと。
モナカ
それは、書き上げたものを冷静に読める立場だからそう思うんだよ。こんな文章でも、書いてる間は最高じゃないかオイって思ってたんだから。
サクラ
まあまあ、こういう話は前回さんざんやったから、置いといてぇ。
ジギィ
置いといてぇ。で、なんで樺島家は来客でソックスハンガーが揺れるの?
モナカ
たまたまじゃない?
ジギィ
いや、たまたまかもしれないけど……たまたまぁ? そんな説明ある?
モナカ
それ以外に説明のしようがない。
ジギィ
ちゃんと説明しないんだったら、コメンタリィの必要なくない?
モナカ
そもそも論ですか。議論に負けそうな人がかならず持ち出すという。
ジギィ
いやいや。どこでその論法覚えるの? 教えてもらいたいよ。
サクラ
この姉って、ちょっとぽっちゃりした印象があるんだけど、実際にはどうなの?
モナカ
いや、あんまりこれといった印象はないかな。詩香さんと比べたらまあ、多少は。
ジギィ
さっき言ってた通り、姉が登場したらやっと会話が増えてきたよね。このくらいがいいと思う。
モナカ
目の前にひとがいるんだからまあ、しゃべるよね、的な。このシチュエーションで会話ヌキで書けるひとって凄いと思う。
サクラ
うん。たまにいるよね。そういう書き方できるひと。
モナカ
エッチなことでもやってりゃ別だけど、姉だよ? 姉が訪ねてきたら喋る以外に描写のしようってなくない?
ジギィ
そうでもないよ、たとえば弟だったらいくらでも書きようあるじゃん。
サクラ
姉か弟かで変わるの?
ジギィ
勝手に冷蔵庫開けてムカつくとか。
サクラ
それ、姉でも開けるから。
ジギィ
いきなり靴下脱いだとか、ポテチ食べた指を拭いたティッシュをゴミ箱に投げて外れたとか。
サクラ
それも。
ジギィ
姉もそういうことやるの!?
サクラ
そこに驚かれても困る。
モナカ
でも、ひさしぶりに会った姉と弟だから、お互いに距離感つかみかねているかも。
サクラ
普通だったら、ぎこちないながらに、故人のこと話し始めるよね。
ジギィ
「勇。いままで黙っといたばってん、あんたがおらんとき、2回くらい病室に見舞いに行ったと」
モナカ
ええ~~~~~っ!?
ジギィ
「お父さんが、あんたば引き取るち言わっしゃるけん、そん話ばしようち思たばってん、切り出しきらんやった」
モナカ
「いかんばい! そげな話ばしたら、そいじゃまるでお母さんが……」
サクラ
それじゃまるで――母の死を前提に話しているようで、母が――でも僕は、言いかけたその言葉を口にすることができなかった。
ジギィ
「うん。あたしも言いだせんやった。ばってん……お母さんなたぶん、気づいとらした」
モナカ
ひどい! ひどいよ! どうしてそんなひどいお話を思い描けるんだよう!
ジギィ
ひどいんじゃないの。エモいの。こういうのが。
モナカ
エモなんていらないよう! 萌えもエモもいらない! ぬるぬるぺったんなお話でいいんだよう。
サクラ
ぬるぬるぺったんって。
モナカ
ぬるんるぺったん ぬるぺったん ぬーるーぺーったーん♪
サクラ
歌うな。
モナカ
勇のお母さん、花とゆめけっこう読んでたっぽいので、魔夜峰央的なギャグはわかると思う。
サクラ
それがどうした。
ジギィ
このあたり、勇の姉に対するコンプレックスが出てたらもっと良かった。
サクラ
そうだね。勇って姉にコンプレックスがあって、でもそこから目をそむけようとしていて、それで姉とも距離を起きたがってるように思える。
モナカ
そうなの?
サクラ
そうだよ。知らなかったの? モナカちゃんが書いたくせに。
ジギィ
この場面だと、マドレーヌ焼けることを得意げに話してるとことかそうだよね。
サクラ
このお姉ちゃん、窓の外のソックスハンガー見て、「あーあ、勇ひとりだと洗濯物も取り込めないんだ」って思ってるよ、ぜったい。でもそれをあえて口にしない。
モナカ
勇はけっこう気がつく性格って設定なのに、なんで壊すの?
サクラ
壊すも何も、そんな気がするだけよ。
ジギィ
ここ、勇の立場から書いてるとたいして書くことないけど、姉の立場からだったらすごい書くことだらけな気がする。
モナカ
たとえば?
サクラ
勇の制服姿が可愛い。
ジギィ
なのに立ち上がるとじぶんより大きい。
モナカ
そういうとこ?
サクラ
ここ2日着たきりのシャツには張りがなかった。アイロンもかけてないんだろうし、サイズもあってない。身体が大きくなっても、中身は不器用にランドセルを背負っていた勇と変わらない。疲れてるのだと思う。何を聞いてもただ眠たげな子猫の声が返るだけ。せめて涙でも見せてくれたら、掛ける言葉も見つかるのに。
ジギィ
ティッシュ丸めて投げたけど、ゴミ箱に入らなかった。
モナカ
あ、それ、勇の行動なの?
サクラ
勇って、すごい落ち込んでると思うの。普段と違ってると思う。そこをいたわってあげたいけど、まっすぐには言えない。
ジギィ
それで話題を探して、フライングカップの話をするわけでしょう? 勇から見たら視線を移動させてるだけかもしれないけど、奏絵の頭の中は思い出と勇への心配で一杯になってると思う。
モナカ
それじゃあまるで、ボクが奏絵を形見を物色しに来たひととしてしか描けてないみたいじゃないか。
ジギィ
違うの?
モナカ
違うように見えないの?
シロ
ここで向井詩香が登場しますが、固有名詞表を見てみましょう!
向井詩香
鳥栖/アパート暮らし。偽のメデューサ。詩香のエピソードは、キャラメルボックスの『ハックルベリーにさよならを』とやや類似性がある。
ジギィ
類似性……
サクラ
パクった……?
モナカ
パクってません! パクりたいのはやまやまだったけど!
ナナ
『ハックルベリーにさよならを』との類似性は詩香の設定だけでなく、現代の主人公と未来の主人公が同時に登場する点なども挙げられると思います。
ジギィ
あちゃー……
モナカ
見逃してください。出来心なんです。
ナナ
まあ、トータルで考えるとセーフだと思いますけどね。
サクラ
ふむふむ。モナカちゃん、首の皮1枚で助かる、と。
モナカ
それ、首の皮残して頸動脈も首の骨もぜんぶ斬れてない?
ジギィ
この『偽のメデューサ』というのは?
モナカ
登場人物全員、ペルセウスの物語のキャラクターに当てはめてたの。詩香は最初は勇にとってメデューサに相当するけど、別のメデューサがいた、という展開にしようと思った。
サクラ
それが××××××××になった、と。
モナカ
いや……そうかな? 違う気がするなあ。メデューサってのは、あくまでも周囲によって作られた虚像でしかないってのがコンセプトだから。
サクラ
あ、そうか。
ジギィ
その関連性を見せるために、ここのミミズメデューサを出すタイミングで向井詩香の話題も出したんだ。
モナカ
あ、それはただの偶然。
シロ
ではここで、最初のアイデアスケッチを見てみましょう!
サクラ
あ、続きだね。
アイデアスケッチ その2
母が金を借りていた、高田史郎に会いに行く。
借金が30万ほど残っている。
高田は39歳、おそらく、母の昔の恋人。
高田はフリーのイラストレーター。雑誌に絵などを描いている。
金を返したいと言うが、断られる。
高田は勇の高校の美術の担任のことを知っている。
「美術室に俺が描いたイラストが残ってるかどうか調べて欲しい」と。
美術室には何も残ってなかったが、当時の回し漫画が発掘される。
美術部の友人、岡田智ができる。
岡田に勧められて漫画を描き始める。
高田のことを話すと岡田が会いたがる。
新人賞の賞金が30万だと知り、それで母の借金を精算できると思う。
岡田と勇とで高田に会う。
勇のスケッチブックの「チンポメデューサ」に目が留まる。
頭からチンポが無数に生えたオッサン。
「このチンポの一本一本が、お前のチンポ、お前のオヤジのチンポ、岡田のチンポだと思って物語を描け、必ず大成する」と言われる。
借金が30万ほど残っている。
高田は39歳、おそらく、母の昔の恋人。
高田はフリーのイラストレーター。雑誌に絵などを描いている。
金を返したいと言うが、断られる。
高田は勇の高校の美術の担任のことを知っている。
「美術室に俺が描いたイラストが残ってるかどうか調べて欲しい」と。
美術室には何も残ってなかったが、当時の回し漫画が発掘される。
美術部の友人、岡田智ができる。
岡田に勧められて漫画を描き始める。
高田のことを話すと岡田が会いたがる。
新人賞の賞金が30万だと知り、それで母の借金を精算できると思う。
岡田と勇とで高田に会う。
勇のスケッチブックの「チンポメデューサ」に目が留まる。
頭からチンポが無数に生えたオッサン。
「このチンポの一本一本が、お前のチンポ、お前のオヤジのチンポ、岡田のチンポだと思って物語を描け、必ず大成する」と言われる。
ジギィ
ひどいな、これ。
サクラ
よくこれで書こうと思ったよね。
にゃーでぃおコメンタリィのためし読みはここまででーす。
ここから先は、読了者専用のコーナーになりますので、クイズに答えていただきまーす。
でもまぁ、そんなに難しいクイズでもないし、カンで解けるかも?


勇!! なるかな
GO!
勇!! なるかな



問題1:この作品に登場する漫画家のなかで、25年後の未来から来た主人公自身を自称するのは?
問題2:主人公の母、裕美が一番好きな漫画は?
問題3:母子家庭だった勇の、母の逝去後に後見人となってくれたのは?
問題4:ソウル西方の海上に現れ、壱岐、松浦、糸島を経て九州に上陸したゴルゴンが日本に巻き起こしたのは?
問題5:少年野球団を率いるヒロイン、伊藤芽郁が劇中で投げた魔球の名前は?
問題6:次の登場人物のうち、私立聖歌学園の生徒会長は?
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樺島勇